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社会保険労務士試験の私流アドバイス/ニャ〜さんからの質問に対する回答

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ブログ友達のニャ〜さんから、「社会保険労務士試験」の勉強方法のアドバイス、質問等依頼がありましたので纏めてみました。私は、かねてから勉強方法は人それぞれ千差万別のものだと思っていますのでこれまでアドバイスを書く機会は殆どありませんでした。しかし一応社労士試験に合格し登録もしているのでこれから勉強される方に少しでも参考になることや注意すべき点などを纏めておくのも大事かと思い、少し角度を変えてのアドバイスです。大したこと書いてないので流して読んで下さい。なお、文章の中で、ニャ〜さんが司法書士試験の勉強をされていますので司法書士試験と多少比較した文章もありますのでご了承ください。

●総括
社労士試験と司法書士試験ですが司法試験や行政書士試験からは圧倒的に司法書士試験を目指す方が多いですね。試験科目が少ないながらも被っているからです。社労士試験も将来的に今の10科目に3科目追加(民法ほか)され13科目になると社労士試験にも流入してくる可能性が大です。
社労士試験の特徴は現実的・実生活的な内容で法改正が多く足切りが選択式試験、択一式試験それぞれにかかることです。他の国家試験も足切りはありますが社労士試験のそれとは比較になりません。(全部で17箇所になります。)毎年、選択式試験、択一式試験を満点近く取りながら選択式試験1科目で足きりにかかり不合格になる受験生がいます。社労士試験も法律の試験ですが、法律的色彩の濃い司法書士試験とは少し趣を異にします。

●試験方式
司法書士試験同様1日がかりの試験ですので体力勝負です。午前 選択式80分、午後 択一式 210分 但し昨年、今年は電力事情の関係で午前と午後が入れ替わっています。これは、宅建試験、マンション管理士試験、行政書士試験のように2時間、3時間で終わる試験とは異なります。仮に午前の試験が芳しくなくとも午後も諦めない精神力が必要です。1日がかりの試験で勝ちきるのは本当に大変です。

●勉強量
基本書で考えると、司法書士試験は記述式を含めて5000頁くらいですが、社労士試験は2500頁、さらに社労士試験は1冊本が充実しているので1000頁くらいです。司法書士試験の民法部分くらいになります。過去問は司法書士試験だと平成以前から30年分くらい勉強されるようですが社労士試験はせいぜい10年です。本によっては5年分でOKとも言われています。こうしてみると勉強量はかなり差がありますね。試験で勝負する為には司法書士試験3000時間、社労士試験1000時間くらいが最低必要。1日3時間を1年勉強続けて勝負できるところまできます。そこであっさり合格できるか、できないかは人それぞれです。

●得点力
法律色の濃い司法書士試験の方が勉強量に応じて得点力はつくと思います。社労士試験は思考力を試す試験では無いので、知っているか、知らないかの世界なので膨大な範囲を勉強できるわけでないので得点に結びつきづらいところがあります。司法書士試験は8割で合格ですが、社労士試験は7割で余裕の合格です。

●社労士試験の勉強スケジュール
勉強される方の状況にも寄りますが、勉強に専念される方は労働基準法から一般常識まで1冊ずつじっくり勉強する手もありますが、多くの方が仕事を持ちながら細切れの勉強だと思いますので先ずは試験に受かることを考えた場合、1冊本をおすすめします。と、いうか書店に並んでいる社労士試験基本書の多くが1冊本です。分冊はTACから出ています。なお、基本書通読の前に入門書を読むかどうかは微妙なところです。基本書、入門書は私自身が使用したのは秋保先生、新井先生の「うかるぞ社労士」シリーズでした。私の場合は基本書を読んだ後に入門書を読みましたが無くてもいいかな、って感じです。もし入門書を考えているようならば、うかるぞシリーズや新井先生の本が内容が丁寧に書かれていておすすめです。
過去問題に関しては、うかるぞシリーズも使いましたが、ide塾の肢別過去問題が素晴らしい出来栄えです。1冊2科目ずつ5分冊ですが持ち運びがに便利なので最高におすすめの本です。

1 基本書通読(うかるぞ社労士) 秋〜翌春頃
2 過去問(ide塾7年分 5分冊) 秋〜試験まで、常に過去問
3 選択式問題集(TAC 合格のツボ) 秋〜試験まで、毎日少しずつ 
4 模擬試験(ide塾、うかるぞ社労士等) 翌春以降
5 法改正、白書(うかるぞ社労士SRゼミ、TACの直前まとめ本等) 翌GW明け以降

●社労士試験における科目別重要性
これが社労士試験が他の試験と一番異なる部分です。全ての科目が重要です。
おおまかに言えば「年金を制する者は社労士試験を制する」(全110問中年金科目が30問)と言われていますが完全ではありません。全科目で選択式は5問中3問以上、択一式は10問中4問以上正当しなければ他の科目が満点でもそれだけで不合格になります。社労士試験は満遍なく7割取る事が重要です。下記に科目別の出題数を書きます。

1 選択式試験(40問)※選択式には徴収法は出題されません。
  労働基準法・労働安全衛生法 5問
  労働者災害補償保険法 5問
  雇用保険法 5問
  労働保険の一般常識 5問
  社会保険の一般常識 5問
  健康保険法 5問
  厚生年金保険法 5問
  国民年金法 5問

2 択一式試験(70問)
  労働基準法・労働安全衛生法 10問
  労働者災害補償保険法・労働保険徴収法 10問
  雇用保険法・労働保険徴収法 10問
  労働保険の一般常識・社会保険の一般常識 10問
  健康保険法 10問
  厚生年金保険法 10問
  国民年金法 10問

●法改正
本試験は毎年4月現在の法令で出題されます。
そのため、基本書で勉強する場合翌年春に法改正の追補を取り寄せて改正部分を確認します。現在書店に並んでいる本は、昨年秋に発売されたものなので2011年4月の内容で書かれています。来年受験する場合は2013年4月の内容になりますので、今売られているものを購入して早めに勉強はじめられる方はその辺の注意が必要です。

●具体的な勉強方法
これは、各自それぞれですので私流ということになります。
秋口から基本書通読します。基本書の通読に平行して過去問題も解きます。あまり細かい部分は気にしないことです。できれば選択式は過去問題のほかに別に問題集を購入(私はTACのツボを購入)して1日1問でも2問でも解きます。1年かけて1冊の選択式問題集に取り組みます。択一式の勉強が自然に選択式の勉強になることは確かですが、あえて「選択式」を解いて慣れることが重要なのです。この勉強法を継続しても全科目終了するのは早くて年明け、大体翌年春頃です。その頃から書店に模擬試験問題集や各予備校で模擬試験が始まりますので活用します。GW後には、法改正、一般常識、白書などの特別講座や1冊本などで勉強します。社労士試験は7割で絶対合格なので難しい問題に深入りしないで基本書と過去問題を中心に勉強します。

●その他 最後に
よく仕事をもちながら1日3時間も4時間も勉強される方がいますが私には絶対真似ができません。勉強は、社労士試験だけではなく生涯続けることが重要で、日常生活があってですので、私は1日1時間も勉強できればOK、好きなテレビや趣味や旅行や飲み会などには許す限り出席します。”ちりも積もれば山となる”の諺では無いのですが長い期間受験勉強をしていると少しずつ勉強の成果が身についてきます。なんだかんだ社労士試験の勉強にも2000時間超は費やしたことになります。短期合格、早期合格も味わってみたいですが仕事や家庭をもちながらの勉強ですので「現実」を意識して息抜きも大事かと思います。
そして、人生で大事なのは、覚えられなくても人のせいにしたり、仕事のせいにしないこと、弱気にならないこと、明るくいることです。
社労士試験の勉強はじめてみますか。

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